市場に登場していないランクル60系
市場に登場していないランクル60系
トヨタ・ランドクルーザー60系を大切に乗られているお客様から、とても面白い内容のチューンナップのご依頼を頂きました。
それは、現在乗られているキャブレター方式の2Fエンジン4速MTの車を、ランクル60系中では最新のエンジンにあたる3F-Eエンジンに載せ替え、EFIのインジェクションシステムを使用しエンジンをMoTeCでコンピューター制御
、更に2Fエンジン用の5速MTに変更するという内容のご依頼です。
このランクル60系は前期型である55型のフルモデルチェンジ版として1980年8月に登場しました。当時、他のメーカーの車でもそうでしたが4×4の車が注目を集め人気が高まっている時で、ランクル60系も毎年のように大小様々な変更が行われていきました。作業用の車のイメージから抜け出すために様々な工夫がなされ乗用車と同じような乗り心地を追求していた時代ですね。
さて、そんなランクル60系ですがガソリン車には2Fというキャブレター式のエンジンが搭載されていましたが後に4リッターのキャブレター式の3Fエンジンとインジェクション式の3F-Eエンジンが登場します。
このエンジンがランクル60系の中では、最新のエンジンになります。
ランクル60系の2Fエンジンは独特な乗り心地が魅力の一つになるのですが、走りの面で比べると3F-Eエンジンの方が2Fエンジンと比べると断然良くなります。更にコンピューター制御を行うことで始動性の向上やパワーアップや燃費向上につながります。という事で今回のご依頼となった訳ですね。
だったらエンジンを載せ替えれば解決。
と思いきやそんなに単純な話ではありません。3F-Eエンジンの車には4速ATが搭載されていてMTを搭載する仕様にはなっていませんでした。通常なら無理なご依頼と諦めてしまうかもしれませんが、全く問題ありません。
3F-EエンジンをMTに対応できるようにしてしまえば良いだけです。
という事で、3F-Eエンジンに2Fエンジン用の5速MTをドッキングさせることにします。これでまた市場では出回っていない車が完成する事になりますね。
先ずはエンジンのオーバーホール
先日、注文していた3F-Eエンジンが届きました。しかし、汚れやサビが付着しているため部品一つ一つを清掃し、傷んでいる消耗品は全て交換します。
エンジンの部品は非常に多いですが、この部品を一つ一つ丁寧に点検し清掃、交換することでエンジンが良い状態で保たれ、長い間走ることができるようになるので非常に大切な作業になります。
今は汚れやサビの目立つ状態になっていますが、これが新品同様のエンジンに組み上がっていきますのでお楽しみにしていてください。
それにしてもランクルのエンジンは重いです。さすがタフな路面での走行も軽々こなしてしまう、タフなエンジンですね。
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